ドイツと日曜日とお誕生日会!

9月1日に全佐久PTA主催として

子育て研修会を実施した。

今回はその前半部、

武田晶子氏の講演、

子どもたち「しあわせ!」と感じていますか?

について。

武田晶子氏の講演は、

直感的にではあるが、

基本的な構成として2つあると思った。

 

1つはちょっと古いデータであるが、

ユニセフが2013年に発表した、

先進国における子どもの幸福度について。

これはまぁ、ちょっと前にも話題になったもので、

先進国31カ国で調査したもの。

5つの領域で分けていて、

それぞれの領域と順位をいうと、

①物質的豊かさ21位

これは率直に思ったより低い。

満足度が高いのか?

って思う反面、子どもの貧困が言われる昨今の現れか。

②健康と安全16位

低くなっている理由は、

女性の体重減少や喫煙、所得格差の拡大だそうだ。

③教育1位

武田氏いわく施設の整備は抜きん出ているそうだ。

④日常生活上のリスク1位

いい意味、つまりリスクが少ないということ。

⑤住居と環境10位

住宅そのものにある欠陥や大気汚染などの環境について。

 

もうひとつは武田氏の直接的な体験について。

彼女には子どもが3人。

実は全員、国際結婚をしているという。

だから孫たちは海外で教育を受けている。

それらから直接聞いた話、

それを今回は興味深く聞くことができた。

 

ちょうど佐久穂町にも、

オランダのイエナプラン教育の学校ができるということで、

それについて、少し触れられた上で、

ドイツについての教育についてを中心にお話が聞けた。

特に面白かったのは2つ。

 

ひとつは、宿題がないこと。

逆に日本の場合は言語が・・・

とくに漢字が難しすぎて、

宿題が必要なんじゃないか?

という仮説を立てられていた。

この話は、次の回に譲る。

 

もう1つは、

家庭で孫の誕生日会をやるために、

お友達に招待状を出した話。

日曜日に自分の家庭に孫の友達を招いて、

孫の誕生日会をやろうとしたのだそうだ。

招待状を配って、

いよいよとなった当日。

家にきたのはアメリカ系の家庭の子ども1人だけだったという。

いぶかしがって、

ドイツ国籍の孫の母、つまりおよめさん?に聞いたら、

当然というような顔で、

ドイツの日曜日は家族で過ごす日だから、

家族ごとパーティーに誘うならいざしらず、

子どもだけ招待しても家族で過ごせないから、

つまり子どもだけを引っこ抜くようなことをしても、

誰も来ないわよ。

だそうだ・・・。

この感覚は日本人にはない。

 

さらに少し面白いことをいわれてたのが、

キリスト教圏・・・だけではないが、

キリスト教圏は日曜日は、

休まなければならない!

のであって、

日本と違って、やすんでもいい・・・ではない。

これもなかなか、

私にとっては重いカルチャーショックといえる。

今まで気づきもしなかった。

そっか、だから日曜日はお店などがおやすみなんだ!

日本とはちがうなぁ。

 

以前にも、

フィンランド教育が日本人に合わないわけ

という記事を書いたことがあったが、

良いといわれるフィンランド教育など、

海外の教育を褒めちぎる記事を見るとき、

こういった文化の違いに対応できないのは、

学校でも子どもでもなく、

地域と保護者なんじゃないか?

と思うわけだ。

 

卵が先かにわとりが先か?みたいな議論だが、

私としては保護者の意識改革がない以上、

やっぱりそういったヨーロッパなどの教育は、

亜流となってしまうのだろうなぁ・・・

と思わざるを得ない。

だって、教育の評価って、

良くも悪くも、

自分の子どもがどうなったか?

という基準で見られてしまうから。

特に教育を要望する保護者側は・・・

自分の子どもに合う教育を要望するわけで、

隣の子が優秀になる教育を要望しているわけではない。

しかも残念ながら、

保護者にとっては、それしか基準がないわけで・・・。

 

となると、

選択できることが最良なのか?

とも思うけど、

それを選ぶ人が本人ではなく保護者であって、

しかも選択肢を多く用意するためには、

残念ながらお金がいる!

 

教育というのは本当に難しい。

保護者自身が教育の主体になりえるほど、

仕事をしている大人に時間はない。

フランスのパリ付近では、

学校があるのは月火木金曜日で、

水曜日は家庭で教育をする日らしい。

だが、これも2013年まで・・・。

今は水曜日は午前中のみ学校ということになっているようだ。

詳細は不明だが、

現代社会における保護者の苦悩を表している気がする。

ようするに保護者に教育の時間的余裕がないのだ。

 

私もこの立場になって、

時間のやりくりができるような立場になって、

我が3愚息と接する時間に余裕ができたし、

学校の学習もフォローしてやれるようになった。

それこそいま流行りの働き方改革は、

すなわち教育改革ではないか?

とつい錯覚してしまうほどの強い関連性があると思う。

 

いやいや、

話が脱線したり、長くなりすぎたり・・・

申し訳ない。

いずれにせよ、

武田氏の実体験に基づく、

孫のことトークはとっても参考になったし、

現代教育における問題が鮮明になったし、

当たり前と思っていたことについて、

改めてその本質を問わなければならない・・・

特に、なにげにスルーしてきた自分に自問自答しなくては!

と、とっても思わせてくれる講演だった。

感謝!

 

実はことあと各グループに分かれて、

後半のワークショップを行うわけだが、

それはまた別の回に・・・。

 

9月定例会開会まであと3日

 

 

 

 

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