突然、私のスマートフォンのSMSに、
○○保健所から連絡が入る。
ちなみに、
SMSとはショートメールサービスのことで、
携帯電話の電話番号に対して、
短い文章を送ることができるサービスのことをいう。
そこには、
濃厚接触者用のURLです・・・
という文面とともに、
〇〇保健所のホームページの特別なアドレスが書かれていた。
これをいきなり受け取って・・・
本来なら驚くところだが、
〇〇という地名が私には全く関わりもなければ、
身に覚えもないところだったので、
即、詐欺メールを疑った。
SMSは詐欺メールの温床ともなっており、
有名どころでは佐川急便の不在者連絡を装って、
佐川急便のアプリらしき偽物のアプリをダウンロードさせ、
それによって個人情報を抜き取ろうとするものなどがある。
佐川急便ではこういった、
いわゆるフィッシングに注意喚起を行なっているような状態だ。
当然ながら、コロナを利用したフィッシング詐欺だろうと仮定。
まずは、インターネットで同様の詐欺被害を検索。
・・・???
あれ?なんも被害報告が上がってない。
それならば新作詐欺なのだろうということで、
まずは別の経路から○○保健所のホームページを確認。
そして同時に、SMSに記載されたURLをPCで確認。
・・・本物か?本物なのか?
と、思えるほど違和感のないページ。
というわけで、
SMSに書いてあったホームページの電話番号ではなく、
通常の検索からたどり着いたホームページの代表電話番号で、
〇〇保健所に電話をする。
そして、詳細についてはこちらに電話をするようにと指示された、
その電話番号と、
SMSから飛んだホームページの電話番号が同じであることを確認。
市外局番が一致し、しかも普通電話らしき番号でもあるので、
本物なのだろうと判断し、
あらためて案内された専用の電話番号に電話をしてみた。
ゴクゴク普通の職員・・・
まぁ、なにがゴクゴク普通なのかはわからないのだが・・・
が、電話に出て対応してくれる。
まず、フィッシング詐欺である可能性を疑っていることを伝え、
〇〇保健所のホームページについての質問、
そして、SMSの使用方法や名称などの聞き取りを行う。
電話の後ろのバタバタ感も含めて、
どうやら、本当に本物のようだ・・・。
〇〇保健所によると、
コロナウイルス感染者の濃厚接触者に対し、
濃厚接触者であることの確認を電話などで行い、
その対応や行動の方針などの案内を示したホームページに、
SMSで誘導しているとのこと。
だから検索からではたどり着かない
濃厚接触者用の専用ホームページとして運営しているという。
さらに〇〇保健所の職員の方が言うには、
今のところ、SMSを利用してお知らせを伝えているのは、
〇〇の地域に住む方しかいないらしい。
つまり、長野県在住の私に届くはずのないSMSが発信された・・・
ということになる。
となると、考えられることは1つ。
その〇〇保健所に登録された濃厚接触者の方の電話番号が、
私の携帯電話の番号で登録されているという可能性だ。
というわけで、私自身の個人情報の一部を漏洩することになるが、
私の電話番号を〇〇保健所につたえ、
登録者の検索をかけてもらった。
予想通り、私の電話番号で登録されている方が見つかった。
もちろん私はその方の情報を聞いていないので、
本当にそうなのかどうかは、私には判断がつかないが・・・。
いずれにせよ、
その濃厚接触者の方が、自分の携帯電話番号を登録する際に、
判別しづらい字で誤謬が起こったか、
それらをデータ入力する際に入力ミスがおこったか・・・
ようするに、
ゴクゴク自然にある、人為的ミスによって、
引き起こされた事件だったということだ。
インターネットやPCが普及し、
便利な世の中になってきた。
ところが、オートメーション化が進んだとしても、
人と人のコミュニケーションが残る限り、
こういったミスは必ず生じる。
ましてや、携帯電話の番号など、
単なる11桁の数字の羅列・・・。
また、手書きや記憶からデジタルデータへの移行という手順を踏めば、
一定の割合でミスが生じるのは当たり前のことである。
今回のことは、
私への被害はなさそうで、ホッとしているし、
むしろ、誰もができるわけではない珍しい経験をさせてもらったと思っている。
そして同時に、
ミスはそこに存在するという建前で物事を考える方が、
幸せなことなのだろうと、
改めて思わせてくれる機会になったように思う。
お盆休み休載まであと4日
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