12月12日・13日に、
総務文教常任委員会の委員会審査が行われた。
結論から言うとすべての審査で、
全員賛成で可決採択すべきものと決した。
以前の記事にも書いた通り注目すべき審査として、
生涯学習課分の補正予算の審査がある。
奥村土牛美術館の耐震工事関係として、
約3億円の補正予算が出されている件だ。
補正予算の額としてはあまりにも多すぎて、
議会側も少しざわついた補正予算であるが、
なぜこれがいきなり今年度も終わりに近づく、
12月定例会の段階で補正予算として出てきたのか?
ということが、まずは大きな問題となっていた。
これには多少の事情がある。
その事情は、総合政策課の審議の際に結果的に明らかになった。
総合政策課は地方の借金・・・
つまり地方債について管理している。
地方債といっても、ただただ借金をするわけではなく、
ざっくりいうと国のおすすめの借金というものがあって、
そういった借金はとてもお得な借金となる。
だから、どういった借金を国に認めてもらうか?
ということが財政上、とても大事なことになる。
そして、過疎地として認定された佐久穂町にとって、
そのおすすめの借金の最大のものが過疎債と呼ばれる、
過疎地に適応される借金だ。
ただ、この過疎債については国の予算の関係から、
全体的な大枠が決まっている。
だから、簡単でかつ変な言い方にすると、
実施される事業が過疎債に採用されるか否かが大事となる。
そしてそれらが採用されるための条件として、
実は予算に計上されている・・・というものがある。
これが今回大きな要素となる。
ここまで踏まえた上で、
佐久穂町の事業について当てはめていくと、
佐久穂町は来年度、八千穂高原ICの道の駅建設事業がある。
これはとても大きな金額となる事業なので、
ぜひとも過疎債を利用したい!
ところが現在浮上している奥村土牛美術館の耐震工事・・・
これを来年度の事業として実施しようとすると、
道の駅建設事業で過疎債を利用しようとするわけだから、
耐震工事の方に過疎債を認めてもらうには少し無理がある状態。
だから、なんとか奥村土牛美術館耐震工事の事業については、
今年度の事業として補正予算を組み、
その上で今年度の過疎債の活用を申請したい!
という運びになっているようだ。
生涯学習課の事業についての補正予算であるのだが、
最大の疑問点である、
なぜいま?
ということについては、
生涯学習課の説明を聞く前に、
総合政策課の審査であらかた理解することができたわけだ・・・。
もちろんその後の生涯学習課の審査において、
耐震工事に関わるもろもろの質疑が行われたわけだが。
いずれにせよ、
いわゆる縦割り行政の分かりづらい面が露出した事例である。
そりゃ、業務上、効率が良いシステムであることは認めるが、
普通の住民や、審査を任された私達、議会議員にとっては、
全体像が大事なのであって、
その点に関してのみで言うならば、
縦割り行政の説明責任能力の不完全さよ!
ということになる。
このあたりが、今後の課題となるようなきがする・・・
まぁ、ずっと昔からの課題であるわけなのだが・・・。
みたらし団子は串に通っているから、
手に持てるみたらし団子というものになっているのであって、
みたらし団子の本質は、
実はみたらしでもなく、団子でもなく、
串にあるのでは?
なんて、老荘思想的なことを考えてみたり。
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