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葉っぱのある生活19枚目~電気自動車と将来・後編~

前回に引き続き、電気自動車をめぐる雑談。

見方を世界的な情勢へと変えてみようと思う。

 

まず、電気自動車をつくり、維持するには

電力がいる。

あたりまえだ。

つくるときすら大量の電気が必要だ。

・・・これがエコなのか?と言われれば、

そこは目を伏せるしか私には手はない。

 

ただ、その電力・・・

世界規模で足りているか?

といわれれば、到底足りているとは思えない。

 

例えば、環境に配慮して再生エネルギー主流になっているドイツ。

最近で言えば偏西風が吹かなかったとかで、

風力発電の発電量不足でちょっと困っているみたいだが。

これが素晴らしいということを言う人がいるが、

そういう人たちの多くが、

ドイツがフランスから電力を買っていることを知らない。

フランスは日本と同様、原子力発電の先進国。

つまり、ドイツは自分の国はエコだが・・・ということになる。

 

さらにドイツは、

大量の天然ガスをロシアから買っているという。

中学校でも習うが、ヨーロッパでは、

石油や天然ガスはパイプラインで持ってくる。

これについても、最近少しずつ報道を賑わしている。

とはいっても、賑わしているのはもっぱらウクライナ情勢だが・・・。

 

脱炭素ということでいうと、

火力発電を主力にする経済活動へ攻撃が集中される。

環境のためということだ。

が、これは石油産出国にとっては大きな痛手となる。

なにせ、その国の経済を支えるべき、

資源が売れない社会システムになるのだから。

そして世界の石油産出国というのは、

私達がイメージしているのとはちょっと違う。

石油産出国のランキングは、

1位 アメリカ合衆国

2位 サウジアラビア

3位 ロシア

4位 カナダ

5位 中国

石油輸出国のランキングは、

1位 サウジアラビア

2位 ロシア

3位 アラブ首長国連邦

4位 アメリカ合衆国

5位 カナダ

そう、中東の国々は当然ながら石油をお金に変えているが、

他の大国も同様なのである。

特に目につくのはロシア。

ロシアは中東と同じように、

石油という資源をお金に変えることで、

あの大国を維持している国なのである。

 

最近では、国家間の安全保障について、

軍事力や外交力だけではなく、

経済の面が重要視されている。

お金がなければ軍事力も維持できないし、

軍事力が維持できなければ外交カードも弱くなるからだ。

ロシアと中東にとっては、

この脱炭素化の流れは非常に苦々しい価値観ではないだろうか。

穿った見方をすれば資本主義による権威主義への、

価値観を利用した経済へのボディブロー攻撃なのかもしれない。

 

一方で、よくよく考えてみると疑問点も浮かぶ。

脱炭素化とかEV化とかは、

石油の販売を難しくするという命題と、

電気による社会をつくるという

相反する命題を抱えているということになるからだ。

資本主義の国であるヨーロッパにしたら、

権威主義国家の勢力を経済的に抑え込むメリットはあるが、

そこにエネルギー問題を頼っている弱さもある。

資本主義の巨塔であるアメリカ合衆国にしてみれば、

同様のメリットはあるものの、

自国も石油産出国かつ輸出国であるわけだから、

経済的に不利を被る構図になりがちに思われる。

不思議なことだ。

 

こうなると、もう邪推でしかないが、

エネルギー問題を解決できる新しい手法に関する見通しが、

すでについているのかもしれない。

たとえば、宇宙エレベーターとか・・・。

そう妄想したとき、

日本の産業のパラダイムシフトは、

それらの流れからの受け身のものであって、

世界はもっともっと先のシフト

の準備をしているのではないか?とすら思ってしまう。

 

電気自動車が10年後にはガンガン走っているものの、

その電力を日本は輸入し、

しかもその電気自動車も海外製品。

電気スタンドも海外資本によるもので・・・

自動運転システムも海外が開発したものなんてことに

ならなければよいが・・・。

 

私などはそれを見ないで済むかもしれないが、

私の子どもや孫たちが、

そんな日本で、ほそぼそと暮らしている・・・

なんてことにならないようにしてあげないといけない気がする。

子どもや孫へしあわせの道を作ってやる必要はないと思うが、

最低限、

彼らの可能性を狭めてしまうような選択や政治・経済を、

今われわれ大人が決定してしまうようなことがないようにしたい。

 

葉っぱのある生活20枚目

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