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本会議で決定するまでのあれやこれや!

6月16日に6月定例会は閉会。

最終日に新たに、

佐久穂町起業支援条例の一部を改正する条例

が、提出されたが、

それを含めて、

すべて承認・採択・可決ということになった。

 

以前にも一度ならず書いたと思うし、

議会だよりでもその流れをよく書いているので、

興味のある方は理解していると思うが、

それでも議会での採決の流れを説明しておこうと思う。

 

ちなみに今回の記事でその事例として取り上げるのが、

陳情第1号の

さらなる少人数学級推進と教育予算の増額と

義務教育費国庫負担制度の堅持・拡充を求める意見書の

採択を求める陳情書。

長い名称だ。

内容は以下の通り。

一応、個人名は消させてもらった。

 

まず、これを総務文教常任委員会に付託・・・

つまり委員会内で一旦詳しい審査する。

審査の結果、賛成多数で、

採択すべき

という、とりあえずの決定を得る。

 

そのあと、最終日の本会議で、

総務文教常任委員会では賛成多数で採択すべきもの

であることをお知らせしてから、

改めて手順を追う。

まず、質疑を行う。

これはこの案件に対する質問であるが、

総務文教委員会で当然ながら質疑はなされているので、

基本的にこの段階での質疑はないのが普通。

 

そのあと討論という段階に入る。

討論とは、一般の用語だと賛否の議論をするような・・・

いわゆるディベートのようなイメージがあるが、

議会としての討論は、

自分の立場をはっきりさせて意見を表明する

ことになっている。

 

例えば、今回の例の場合、

まず、1人の議員が挙手し、

採択反対の立場を明確にした上で意見を言った。

内容はざっくりと以下の通り。

以前から陳情書が何回も上がってきている状態で、

なおかつ小学校は35人学級を実現した直後なのに、

さらに間髪をいれず少人数化を陳情するのはどうかと思う・・・

次にまた別の議員が挙手し、

採択賛成の立場を明確にした上で意見を言った。

こうして、多数決をとるまえに、

意見を表明することで、

より多くの賛成・反対を得るようにするわけだ。

 

そして、採択するか否かの多数決をする。

結果、賛成多数で採択ということになった。

ここで初めて採択されたので、ここから次のステージへ進む。

採択された内容は、

佐久穂町議会として国などへの意見書の提出

である。

したがって、今度は、

議員がこの意見書の提出についての議案を発議する。

 

地方自治法では、

議会定数の12分の1の同意で発議ができることになっている。

佐久穂町議会は定数が14なので2人以上の賛同で発議が可能である。

というわけで、複数名の署名を受けて、

同じように名前の長い意見書の提出についての議事に入る。

今回は委員会付託はなしで、

・・・まぁ本会議の場で多数による採択を受けているので・・・

すぐさま、

質疑・討論・採決ということになる。

賛成多数で可決すると決定された。

これで、初めて意見書が、

佐久穂町議会の議長名で国関係機関に提出される運びとなり、

陳情はひと通りの完結をみることになる。

 

今回は、陳情第1号を事例に、

議会での議案の取り扱いなどを簡単に説明したが、

覚えておいてほしいのは、

本会議は本質的に議論をする場ではない!

ということだ。

 

こうすべきだ、こうしたほうがいい・・・

というのは、実は委員会の場であっても形式的にはあまり好ましくない。

議員同士や議員と町長、議員と各課の課長と、

より良い方向へ議論をする場は規則上はあまりないのだ。

実は一般質問とて、実は質問しかしてはいけない・・・ということも

議員必携というルールブックみたいな本には書いてある。

議員が自分のアイデアをどんどん発表する場ではない・・・

というのが、建前となっている。

 

とはいえ、

それではいくらなんでも議会議員としての存在意義が・・・

ということもあって、

なんだかんだいって、

一般質問で議員の要望やアイデアを主張するし、

委員会審査中にも、

質問の中の確認で注意喚起をすることもある。

 

このあたりが、

それぞれの議会における慣習的な差になるし、

それぞれの議員のあり方の差になっても生じてくる。

当然ながら、自分が間違っているかも?なんて

思うような地方議員はほとんどいないわけで・・・

私などは弱気な人間なのでいつもネガティブにそう思って、

ビビっているわけだが・・・

 

そのあたりは、

所詮、法・条例・規則・慣習なわけで、

人が作り出したものである限り、

人が改変・廃止できるものであることは自明の理だ。

むしろ、そこにこだわりすぎたために、

よくない結果へ至るということを、

私は歴史を学ぶ中でたくさん見てきたから、

私自身がそんな中へ陥らないようにしようとは思おう。

最後に話がずれてしまったがご勘弁。

 

議会改革特別委員会開催まであと9日

 

 

 

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