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彼らが支える未来!

以前、佐久長聖中学校で、3年間、そしてさらに2年間、

私が担任をつとめたクラスはスキルアップコースと呼ばれるクラスだった。

自分の特技を活かしながら学校生活を充実させるクラス

といったらいいかもしれない。

野球部がいたり、剣道部がいたり、ゴルフ部がいたり、

吹奏楽部がいたり、柔道部がいたり、陸上部がいたり、水泳部がいたり、

個人種目として、

バレエやラグビー、絵画、演劇、ダンス、

ピアノ、ヴァイオリンなどをやっている人もいる。

そんな特殊な集まりで、クラスを構成していた。

私の力不足のせいもあって、

いろいろな問題もあったし、不登校の生徒を持つ体験もした。

 

私の担任したクラスの、今年、高校を卒業したゴルフ部の生徒が、

私をゴルフに誘ってくれた。

ゴルフをしながら色々な話をした。

私のゴルフの結果は見るも無惨だったが、

それでも、とても充実した時間だった。

 

ある生徒は、学校の先生になりたくて、

・・・一応お世辞でも、私に影響されてとは言っていた・・・

国立大学に現役で合格したと報告してくれた。

 

ある生徒は、入学当時は西部先生がとても大きく見えたのに、

今は普通の大きさになっていると笑顔で言っていた。

 

ある生徒は、以前よりも自分の考えをハキハキ言えるようになり、

会話の合間に冗談口をたたける様になっていた。

 

ある生徒は、免許を取って自分でゴルフ場まで運転してきたらしく、

明らかに大人に見えるのに、なぜか恐縮して照れながら話してくれた。

 

ある生徒は、大学受験がうまくいかず、

予備校をどうすればいいかを相談してきて、

自分の意見を言ったり、私に質問をしたりしながら、

真剣に私の未来のための情報収集をしていた。

 

ある生徒は、私へのやさしさなどかけらも見せずに、

ハンデがあるんで、ルールにシビアにいきましょう!ガチです!

って言い切ってくれた。

 

みんな私が大学生になるころと比べも、しっかりしていると思った。

 

そして全員が口をそろえて言う。

中学校のころは厳しかったなぁって・・・。

でも、今あるのはそのおかげだって・・・。

 

私は教育に関わりながら、ひとつの自分で思う真理を持っている。

それは、

過去と他人は変えられない

というものだ。

 

そういった意味では自分の真理に対して

一番罰当たりな仕事をやってきたともいえる。

 

でも、ゴルフをしながら生徒たちと話をしていて思ったのが、

多かれ少なかれ、正であれ負であれ、私からの影響を受けることを

当時の彼らは、

自分で選択してそれを受けていたんだ

ということだった。

生徒たち、それぞれがゴルフに対して異なる考え方を持っていたとしても、

その相容れない考え方を認めた上で、さらに自分の意見も主張して、

共存するということをしていた。

そんな様子を見るにつけ、

彼らは彼ら自身で変わっていきたいと思う方向へ変われるし、

自分の仕事というのは無駄かもしれないが、

決して罰当たりではなさそうだと思えてきた。

 

きっと彼らなら、

自分で情報を集めて、自分で考えて、自分で判断できる。

私が願うのは子どものそういった成長。

そして、あと何年後かに、そういった子どもたちが大人になって、

そういった人があふれる世界にならないかなぁ。

それが私の教育に対する願いと目標。

 

自分で自分の権利を、広い視野を持って、行使できる大人に。

決して、雰囲気に押されたり、流れにのってしまったりするのではなく、

大きな声やしがらみに惑わされず、

人に判断を容易に預けることなく・・・。

特に日本人は集団的な安心感に寄っていってしまう傾向があるし、

実際、それを自分のものであると酔ってしまう傾向がある。

そういう大人にならない様にしてほしいし、

彼らを見ている限り、将来は明るいかもと思う。

 

もし、佐久穂町の子どもの大半がそういった大人になれれば、

きっと佐久穂町の将来も明るいものとなるに違いない。

うまくいくかはわからないが、

それでも佐久穂の子どもたちが、

自分で情報を集め、自分で考え、自分で判断することが

できる大人になれる様に、

過去と他人は変えられないのは百も承知で、

そういった私自身の姿を、子どもたちに見せていきたい。

 

・・・ 町議会議員選挙の告示まであと25日 ・・・

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