今さら聞けない
ハッシュタグ検察庁法改正案に抗議します
について。
いや、検察庁法改正の中身そのものについては、
別段意見を述べるつもりは今回はない。
重要なのはハッシュタグ。
まず、ハッシュタグって何?から。
とその前にタグって何?から。
とその前にフォルダーって何?から。
何かを片付けるにあたり、
重要なのはすぐに探せること。
家だと決まったものを決まった場所にしまっておく。
そうすると、探す時に探しやすい。
最近まったく見なくなった缶切りを探すとき、
文房具の入っている引き出しを真っ先に探す人はいない。
探すべきは、台所の小物などが入っている引き出しだ。
人はこうやって、
探しやすく使いやすい整理整頓術を身につけている。
これがフォルダーによる分類だ。
つまり、入れ物を用意して分類しながら放り込む。
ひと世代前のPCの世界では、
このフォルダーによる分類が、
データやファイル、
つまり情報を取り扱うにあたり有効な整理整頓術だった。
先に例にあげた缶切りを探すというのは、
自分の家の中だけ、自分の持ち物だけのことだったから、
引き出しにしまっておくだけで、
大きな問題はそれほど起きなかった。
それと同じで、
PC内の情報は、フォルダーに入れて分類すれば、
それほど膨大な量でもないし、
必要だと思った情報を探し出すのに苦労はしなかった・・・
ところがそうはいかなくなった。
運送業者の集配所のイメージをしてもらうとわかりやすいかも。
集配所は自分のものだけではなく、
いろいろな人のものが入り混じっている。
その分量も膨大なものだ。
さらに、
誰のもので、どのようなもので、いつのもので、
どこへいき、どのような取り扱いをすべきか・・・
という複数の内容が分類される必要に迫られる。
そこで効果を発揮するのは、
分類上の入れ物ではなく、
それぞれの特徴が示された荷札である。
PCやスマホの場合も、インターネットの普及によって、
情報の管理が自分のPCの中だけに留まらなくなった。
だから分類する上で、
フォルダーを活用することに限界が出始めた。
まさに情報の集配所のようなものだ。
で、活用されるようになったのがタグというものだ。
ある情報にタグをつけることで、
1種類でしか分類できなかったフォルダーによる分類よりも、
複数の分野の分類ができるようになったわけだ。
そしてもうひとつ、タグを利用するにあたって、
忘れてはならない重大な要素がある。
例えばのさっきの缶切りの場合。
缶切りに調理器具・缶詰用と荷札をつけておいたとする。
さて缶切りを探そう!と思ったとしても、
荷札をつけておいたところで見つかるはずもない。
だから実生活において荷札はそれほど役に立たない。
が、インターネット環境のPCやスマホの場合は、
情報を探すのに人があれこれ探す必要がないのだ。
なぜって?
検索機能が人より圧倒的に優れているからだ。
つまり、その優れた検索機能に支えられた、
より多様性にとんだ分類方法がタグということになる。
その後、
SNSいわゆるソーシャルネットワークサービス、
Facebookやツイッターが盛んに利用されるようになった。
こうなると、今度は、
発信した情報を見てもらうために、
その情報に発信者がタグを付けるようになってきた。
人の承認欲求や集団形成欲求、共感欲求などが、
それに拍車をかけている傾向があると私は思っているが、
様々な理由により、
分類されやすいようにして情報を発信するようになった。
その時に利用されるようになったのが、
ハッシュタグというものだ。
タグは先に述べた荷札。
ハッシュというのは、#のマークのこと。
だから、今回の、
ツイッターで200万回超の抗議というのは、
ツイッターのつぶやきに
「#検察庁法改正案に抗議します」
と書かれているものが200万回以上あった・・・
ということになるわけだ。
最近の報道も、
なんだかSNSをはじめとする、
インターネット上の情報を拾ってきて構成することも多くなった。
SNSの仕組みなんかをあまり知らないと、
新聞やテレビのニュースも、
印象だけで受け止めて、
知的に理解できないままで終わってしまうことも、
私ぐらいの年齢でもあってもよくあることだ。
長くなったので、後編に続きをゆずるが、
とりあえず、
ハッシュタグについてどんなものかは、
なんとなくでもわかってもらえただろうか?
5月全員協議会まであと10日
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