長野県の高校入試が変わる。
変わる予定・・・と言ったらいいか?
大学入試制度についても今丁度話題になっている。
教育に関する制度が変革期にきている気がする。
どのように変わるのか?とか、
変わるにあたってどのような手続きをとっていくのか?
ということ、それに関わる問題点や個人の意見については、
また別の機会に譲るとして、
入試制度について、
思いついたままの雑感を書きたいと思う。
それこそ20年ぐらい前から、
長野県高校入試にのぞむ子どもたちに関わってきた。
だから、高校入試制度の大きな変更を1度体験している。
その時までは、
普通科以外の多くで中学校から推薦をもらう形の
推薦入試が実施され、
内申書と面接でほぼ受験者の全員が合格した。
その推薦入試の後、3月ぐらいに
普通科を中心に、1発勝負で、
学力検査と内申書で合否を決めるというシステムだった。
それが、今の前期選抜・後期選抜の入試制度になったわけだ。
前期選抜では志願理由書と内申書、
それ以外に面接・特殊技能・独自入試問題などで、
合否を決める形をとる。
これが2月10日ぐらいに行われる。
その後、3月10日ぐらいに後期選抜という、
それまでと同じような内申点と学力検査によって合否を決める
入試を実施する。
これが今の長野県高校入試の制度である。
で、今の入試制度改革の話につながっていくわけだ。
ここで考えたいのは、
誰のために入試制度を変えてきているのか?
ということである。
きれい事で申し訳ないが、
もちろん当の子どものためであって、
保護者のためでも、教員のためでも、
ましてや高校のためでも企業のためでもない。
入試制度の変更というのは、
普通に考えれば、
学力検査と内申点だけで子どもを選ぶというのはいかがなものか?
という問題点に対しての対応だと思われる。
教育とはそんなものではない!
という時代の流れでもあるかもしれない。
野球が好きなら野球で高校に行ければいい。
理科が好きならその得意な分野で進学できないか。
といった思いを具現化してきた経過があり、
そして今に至っているのだろう。
その思いはわかる。
そしてその思いを強く主張しているのはおそらく、
高校受験を控えている子どもを持つ保護者であることも想像に難くない。
そして、その声に答えてきた結果が、
今に至っているのではないかと思うわけだ。
だから、入試制度が多様化して複雑になるのは、
それを保護者などが望んだからであって、
そののぞみを叶えるためには、
致し方ない側面でもある。
でも、ここで考えなければならないのは、
前回の制度、現行の制度、そして新たにできるであろう制度、
少なくと前回の制度と現行の制度で、
子どもたちは、より幸せになったのか?
ということだ。
制度は違えど、結果や様子は変わらない・・・のであれば、
効果がないのだから制度を変える意味は元々ないのでは?
そういった検証がなされるべきだ。
こうなると、
そもそも高校入試そのものが必要か不要か?
という話になってしまうので心苦しいが、
実際、高校に何をしにいくのか・・・という答えが、
高度な学問をしにいくという理由であれば、
学力による入学制限は当然あってもかまわないし、
そこに現れる試験制度は基本的には学力検査によることなる。
そうではない・・・いろいろな経験を積むのだ。
というのであれば、
高校そのものを義務教育のように、
地区による決められた高校への入学を保証する形にすればいい。
選択の余地はなくなるが、
高校入試制度そのものがなくなって、
子どもたちが高校入試そのものから受けるストレスは減るに違いない。
あっちもこっちも・・・の考え方に、
上手に合わせようとしても、
それは多くの場合、
いびつな形ができあがることが多い。
多くの人は声を上げない。
というより、
不満や不安があるから人は声を上げることが多い。
そこそこ満足していたりそれを受け入れたりできる人は、
声を上げることはあまりないのだ。
だから、何かを変えるときというのは、
案外、
少数の大声を聞くことがきっかけになっていることが多い。
そして、一般的に要望や願いというのは、
立場によって異なり、
その異なり方も、
正反対ほど異なるといった具合になることも少なくない。
だから、要望や願いは受け止めつつも、
おおもとになる部分を見失うことなく、
妥協点を見出していかねばならないと思う。
そして、自分にも言い聞かせたい。
自分を特別扱いしてもらいたいという要望や願いを、
どこかで正論に載せて主張してはいないか?
自分の子どもの幸せを願うばかりに、
もっと大きなところにダメージを与えてやしないか。
私はそういった姿勢を子どもに見せたくないし、
そういった考え方を私から学習してほしくはない。
フェアとは何であるのかを、
私の3愚息が自分で考えられるようになる、
そんな子育てをしていきたい。
本日、チャレンジデー実行委員会開催
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