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参議院議員選挙の仕組み?

7月21日に国会の2院制の一翼を担っている

参議院の議員選挙が実施される。

今回は参議院の選挙についての基本をおさらいをしておきたい。

 

参議院は衆議院と違って解散がない。

中学校の社会科公民における記述問題の定番で、

なぜ衆議院の優越が認められているのか?

衆議院と参議院では色々な場面で、

衆議院の決定が国会の決定になりやすく、

それを衆議院の優越という。

先程の記述問題の模範解答は、

任期が短く、解散もあり、世論を反映しやすいから

というものだ。

 

ということは逆に言うと、

参議院は任期が長く解散がないということだ。

世論を反映しやすいかどうかは定かではないが、

一般論で言うと良識の府という役割を持つとされている。

ちまたでは参議院不要論なども出ているが、

現状がどうであるかはともかく、

そういった位置づけで、

参議院は任期6年・・・うち半数を3年ごとに改選する。

だから今回の選挙で当選した人は、

2025年まで参議院議員をする。

今回の選挙で再選しようとしている人は、

2013年に当選した人たちということになる。

前回の参議院選挙は2016年で、

今回の選挙に出ない半数の参議院議員が当選している。

 

現在の定数・・・参議院議員の数は242人・・・

のはずだったんだけど、

2018年に公職選挙法が改正されて、

参議院議員の定数が248人と、6人増えた。

だからその半数の124人の参議院議員を選ぶことになる。

 

衆議院議員の選挙の方法・・・つまり

小選挙区比例代表並立制

が非常に多く出題されるのに比べて、

参議院議員の選挙の方法については、

中学校のテストではあまり出題されない。

なぜなら選挙の方法自体が複雑で単純な名称がなく、

テストの出題に不向きだから。

 

で、実際は、原則、都道府県ごとに選挙区をつくり、

その中で1票の格差が少なくなるように各選挙区の定数を設定。

こちらが候補者の名前を書いて投票するもの。

124人の参議院議員のうち74人分がこれで決まる。

長野県の場合は、長野県で1人の参議院議員を選ぶことになる。

 

もう1つが比例代表制で

こちらはすごく単純にいうと、

政党ごとの得票率で議席が配分されるという選挙方法。

124人の参議院議員のうち50人分がこれで決まる。

だから、投票の際は政党名を書くことができる。

または候補者の名前を書くことができる。

 

???

ちょっと不思議な感じがするかもしれない。

まず、大前提として、

候補者の名前を書いたとしても、

もちろんその候補者の所属する政党に1票が入る。

じゃぁ、政党名でいいじゃん・・・ということになるが、

それがそうもいかない。

参議院議員の比例代表については、

各政党はあらかじめ候補者の名簿を提出している。

得票率に応じて政党に配分された枠に、

政党の中の・・・もっというと名簿の中の誰を、

参議院議員にするか・・・ということが、

名前で投票された票数で決定するという仕組みなのだ。

これを非拘束名簿式という。

別の見方をすると、

あらかじめ提出された名簿に優先順にがつけられていない

・・・というか、

優先順位は実際の選挙で名前が書かれた数で決まるというものだ。

 

だから、

比例代表用の投票用紙には、

これといった候補者がいない場合は政党名を書けばいいし、

比例代表の名簿に載っている人で、

コレ!という人がいればその人の名前を書けばいい・・・

といったことになる。

ちょっと戸惑ってしまう投票方法だ。

 

今回の・・・というと語弊があるが、

参議院選挙の基本はこんな感じ。

語弊があるというのは、

今回の選挙では比例代表制に特定枠が設けられたこと。

これについては本当に簡単にいうと、

さっき、名前を書かれた数で決まる比例代表の当選者。

その候補者の当選より先に、

何人か政党にとって都合の良い人を当選にしてしまう枠のこと。

ようするに非拘束式名簿の上にある、

拘束式名簿があるようなものだ。

 

長々と書いてきたが、

きっと選挙への心の距離が遠い人たちは、

この選挙制度そのものに辟易してるんじゃないかと思う。

よーわからん制度に対して、

がんばって理解をして投票にいく・・・

それはそれで素晴らしいことだと思うけれど、

投票率を上げたいんだったら、

もっとシンプルな選挙制度にすればいいと思うわけだ。

 

1票の格差の問題や、選挙制度による偏りの問題は、

もちろん由々しき事態ではあるけれど、

それって投票率が高いって前提で出てくる問題じゃないのか?

選挙に投票しに行く人が少ないという、

それこそ他の由々しき問題が吹っ飛ぶ大問題を、

なんとか改善しなければ、

細かく選挙制度をいじったりいしても得るものはないと思う。

・・・いや・・・

得るものがあるから、そういう風に、

大きな問題を置き去りにして、

小さな問題に対処していくのかな?

そう言われても仕方がない気がする。

 

7月全員協議会開催まであと4日

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