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地域・地区の壁?

現在、地方議会議員・・・

とくに市町村議会にとちょっとした問題がある。

そのちょっとした?問題というのは、

地域・地区という考え方だ。

 

私個人は、行政区がそもそも人為的なものなので、

何かを思考する際、

そこに対する優先順位はそれほど高くない。

それでも、

そこでずっと生きてきた人たちにとっては、

それが故郷であり、

ついては愛郷心につながるし、

大きく見ると愛国心につながる・・・

ということは理解できるし共感もする。

そしてその気持が、

地域やその地区、市町村などを支えているのも事実だ。

 

さて、そう前置きした上で、

今の市町村議会でちょっとした問題になっているのが、

地域・地区から議員を選出するという考え方だ。

問題と私は言っているが、別にその考えの是非を言うつもりはない。

現実と対応する中で、

いくつかの問題点が出てきているという事実がある。

 

まず、

以前の地方議員の役割である

地域・地区代表発言者としての地位が、

区長制度によって崩れていること。

これは、当の地方議員が特に実感していることだ。

地域・地区に選出されながらも具体的な発言権を持たない。

ゆえに地域・地区に直接的な貢献ができない。

私のように、

特に地域・地区に押されて選出されていない地方議員であれば、

それほどでもないが、

多くの地方議員が地域・地区の推薦を受けている状況だから、

そういった立場の地方議員の苦悩はかなりのものだろう。

 

と、舌の根も乾かないうちに逆の話をする。

一方で、行政的な手続きによって多くの市町村が合併という過程を経た。

いわゆる平成の大合併というものだ。

合併後に、自分の地域の勢いが落ちていってしまうのは、

やはり我慢ならない・・・

というのは普通に理解できる。

どうしても人口が多い地域・地区の発言力が強くなり、

そうでない少数派のような扱いを受ける地域・地区も発生するのは、

だれもが考えうる未来だからだ。

だから、地域・地区から選出される地方議員というのは、

それを抑制する役割としてとても重要である。

市町村の首長が1人しかなれないことを考えると、

地方議員を通じて、

地域・地区が不利益を受けるのを防ぐ必要がある。

 

そうすると、また別の問題が生まれてくる。

それが、地域・地区の選出バランス。

例えば、佐久穂町は佐久町と八千穂村が合併してできた。

だから、町長は旧佐久町・旧八千穂村と交互にすべきだ・・・とか、

町長が旧八千穂村なら議長は旧佐久町であるべきだ・・・とか、

旧佐久町派と旧八千穂村派がいる・・・どっちだ?みたいのだとか。

そういった、あと10年もすれば消えてなくなるような、

もっと言うと、今の子どもたちにとっては「なにそれ?」みたいな・・・。

特に、名古屋出身である私にとって見れば、

それほどそこに価値を見いだせないようなことが、

物事の決定や運営に影響を与えてしまうこともありうる現状。

いや、これがうまくいっているうちは、いいのだ。

しかし全体的な局面で、

この価値観が幅を利かすようなことがあってはならないと思う。

 

何が正しいとか間違っているとか、

そういった問題ではない。

私個人の考え方ではあるが、

政治に関わる人間は、教員も同様であるが、

正しい・間違っているところの先、

現状にどの様に対応し、

どのような未来図を描き、

そのためにどういったことをしていくべきか。

を、思考しなければならないと思っている。

だから、地域・地区という壁が、

全体の障壁になるようであるならば、

対応し、未来をイメージし、活動しなければならない。

と、私は思っているのだが。

 

4月臨時議会開会まであと10日

 

 

 

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