不謹慎ながら、
葬儀というものを身近で体験する機会がそれほどないので、
ここぞとばかりに、色々な人に聞いてみた。
まず、斎場に向かういわゆる霊柩車の運転手に話を聞いた。
これは葬儀場の職員。
普段は葬儀場の本社にいて事務処理などをやっているらしい。
でも、部署としては運送担当。
自宅や病院で亡くなったという連絡が入ると、
霊柩車でそこへ向かう。
それが夜中であろうが、朝方であろうが・・・だ。
ご遺体を受け取ったら、自宅か葬儀場へと移動する。
そういえば最近、霊柩車を見ないなぁとおもったら、
黒色の普通のワンボックスカーだった。
色々な意味で、そしてそれぞれの立場で、
目立たないようにしたいという思いは一致しているようで、
もう、ほとんどないそうだ。
さらに、車を新しくするにあたって、
やはりコストを抑える必要があるようだ。
また、移動するにあたってのコースは基本的に決まっているらしい。
特に、私の実家付近は病院も近くにあって、
救急車が毎日通るようなところだが、
葬儀場から焼き場である斎場に向かうとき、
その病院の前を通らないように迂回して車を走らせる。
あぁ、気を使っているんだなぁって思ったら、
病院からクレームと言うかお願いと言うか・・・が入ったようで、
そのために、病院前を迂回するコースを設定したという。
斎場からの帰りは、
みんなが行きにも乗っていったバスにいっしょに乗った。
もちろんここでも運転手に話を聞く。
バスの運転手は、葬儀場の職員ではない。
バス会社の職員で、葬儀場はバス会社に運送を依頼している。
だから、それぞれのマイクロバスはノーマルなデザインで、
そこに、それぞれの葬儀場の大きめなステッカーを脇に貼るのだそうだ。
「斎場に止まっていたバスはおそらく全部下請けのバス会社のものです」
と教えてくれた。
そりゃそうだ。
バスを自社で保有するということが、
葬儀場にとってどれだけコスト高になることか。
色々な場面でアウトソーシングされているんだと実感。
葬儀場で葬式に参加してもらった親戚一同と食事をとった。
どうやら、食事は近場のお店と提携をして取り寄せているらいし。
仏具の案内もやはり最寄りの仏壇屋と提携をしているという。
そういった意味では、近場の関連企業と連携をしながら運営していることが伺える。
ところで、そのメニューの中で、
丸十
というものがあって、
ちょっとした話題になった。
長男がお店の人に聞いてみるといって興味津々で聞きにいった。
丸十・・・煮物の中のひとつなのだが、
これ、実は
さつまいも!
ここで妻がひらめく!
薩摩か!!
そう、島津家の統治していた薩摩藩。
さつまいも→薩摩→島津家→島津家の家紋→丸に十字→丸十
実はこういったダジャレじみたもの、
江戸時代は結構多かったという。
長男の行動力と妻の知識のキレに感服。
多種多様な人から、
専門的で具体的な話を聞くのはとても楽しい。
父の葬儀という状況ではあったが、
どうも自分の欲求を抑えきることはできないようだ。
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