11月16日の土曜日に、
長野県南牧村中央公民館で実施された、
南佐久PTA連合会主催の研究集会に
来賓として出席してきた。
講習会は、
松本山雅FCのアカデミーデレクターである
山崎武氏。
演題は育成現場での子どもたちとの関わり方。
サッカーを通して子どもたちの教育に関わるということについて、
いろいろな側面からお話をしていただいた。
まず、印象にのこったのは、
Jリーグ発足に向けたころの川淵三郎チェアマンの言葉。
ちなみに川淵三郎氏は、
Jリーグはもちろん、バスケットプロリーグや、
私の好きな麻雀のプロリーグであるMリーグにも関わっている人だ。
その人が言った言葉がおもしろい。
時期尚早という人は100年経っても時期尚早と言うだろう。
前例がないという人は200年経っても前例がないと言うだろう。
いやぁ、いい言葉だ。
正直、知らなかったからね。
この言葉が知れただけでも今回は価値があったと思う。
実はもうひとつ強く感じたことがある。
山崎武氏が松本山雅のユースやジュニアを指導するにあたっての、
松本山雅の方針を話してくれた。
意志・役割・技能がリンクしていることや、
サッカーだけやる人はそれができないこと。
たとえばソックスを忘れたら当日の試合にでれないとか。
私もそれは理解できるし、
実際、強い部活というかチームというのは、
そういう決まりがしっかりあるところが多い。
勝つためには一定の規律が必要なのは言うまでもない。
ただ、そこは理解できるが、
現実、それに対応できない子どもは、
徐々にその集団から離れていくのも事実。
そうやって、質的向上が量的保証によって、
まかなわれている集団なら問題がない。
ところが、私たち保護者や教育者は、
例えば学校の教員は、
ある子どもが適応できないからといって、
その子どもを集団から外すわけにはいかない。
例えば保護者は、
我が子がルールを守れないからといって、
見捨てるわけにはいかない・・・
別の居場所があるわけではないから。
そういった根本的なところに悩みがあるわけだ。
決して、山崎武氏の講演会に問題があるわけではない。
むしろ、私立の集団が持っている、
集団側にとってもそこに所属する個人にとっても、
逆説的であるが、
最終的な保証となる契約破棄という道が、
集団を機能的な集団にしているのだと
再確認できたのは大きい。
むしろ社会の闇の部分というのは、
契約破棄という道が、
できない、させない、許されないことにおいてこそ、
潜んでいるのではないかと思う。
これは子どもの世界においても同様だし、
公的な学校や親族の関係なんかもそうだろう。
もっと世界は広い!
と、伝えたところで、
実感できない言葉などに自分そのものを委ねることなどできぬ。
だからせめて教育分野では、子どもたちに、
世界が広いということを実感できるような機会を、
与えてあげたいし、
与えてあげれるようにしてほしい。
価値観は1つだけではないんだよって・・・。
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