佐久穂学習倶楽部では、個別指導もやっていて、
現在、受講生は1名。
午前中にその個別指導があった。
その中で出てきた話題が、
大検、いわゆる大学入学資格検定。
私もうかうかしていた・・・。
実はいま、この検定試験は存在しない。
実際、大学の入学試験を受けるために必要な資格というのは、
高校卒業なわけで、
イメージとして、大検は高校卒業よりも難しいという感じがあった。
過去にもそういった相談を受けて、
大検について調べたことがあったが、
世の中の高校生卒業予定者に大検を受けさせたら、
全員・・・いや8割も合格しないだろ!
って思ったのを思い出す。
ようするに大検を受けて合格するより、
通信制の高校などに行って高校卒業の認定をしてもらったほうが、
学力的にハードルが低いということ・・・
少なくとも当時の印象で私はそう思っていた。
ところが・・・だ。
この制度が、気がついたら変わっていた。
大検という名前ではなく、
高卒認定、正式名称は高等学校卒業程度認定試験
というものになっていた。
名前からしても、大検よりも優しい感じで、
高校卒業の認定がうけられる試験という位置づけになったわけだ。
この高卒認定試験は年に2回行われる。
テストは1科目50分。
中学生の定期テストと同じ時間。
だいたい各40点ぐらい取れれば認定されるといううわさ。
ハードルが高いのが、9科目という科目量。
国語・数学・英語・世界史・地歴、この他に社会・理科で計4科目。
例えば、オーソドックスな文系ならば、
国語・数学・英語・世界史A・日本史A
現代社会・倫理・科学と人間生活・生物基礎。
といった科目選択ができる。
現代社会はまだしも、何?AとかBとか・・・
しかも、科学と人間生活なんて聞いたこともない科目だ!
と思ったひとも多いのでは?
科学と人間生活とは中学校理科を少し深めた感じの科目。
つまるところ理科全般・・・といったところか。
ちなみに世界史Bは今までと同じ世界史。
世界史Aは分量の3分の2を近現代史に当てている、
つまり近現代史以前はざっくりやって、
近現代史については深く学習していこうという科目。
さてさて、こうやって聞くと、
どうも苦労する度合いというか、しんどさから言ったら、
大検も高卒認定もおなじじゃね?
と、思えてくる。
ただ、高卒認定はあくまでも、
高校卒業程度の単位を取得したことを認定する試験なので、
なんと!
1回合格した科目については、
次の回の検定に持ち越しができるのだ!
この点については、よくわからなかったので、
文部科学省に直接電話をして聞いてみた。
極端な例でいくと、
1年で1科目ずつ合格を積み重ねて、
9年後には高卒認定がもらえるとのこと。
さすがに9年越し・・・というのは・・・。
現実的なプランとしては、
1年で3科目合格を目指して、学習を積み重ねる。
実際に検定を受けて、3科目合格・・・
運が良くてそれ以外の2科目合格だとすると、
あと4科目を次年度で合格すれば完了。
2年目にやっぱり3科目合格を目指して、学習を重ね、
3科目合格を勝ち得たとすると、
3年めは残り1科目・・・ということになる。
3年計画でいけば、
まぁものすごく無理な検定ではないことがわかる。
これでなんだかすっきり。
以前思った、通信高校に所属して高校卒業の資格を取得するより、
はるかに大学検定の方が難しいのでは?
というモヤモヤ感はある程度払拭されたといっていい。
この高卒認定ならば、
まぁ高校に通うのと比べられるレベルになっている気がする。
他にも定時制の高校に入学、卒業という方法もあるから、
一概にどれがお得というのは言えないが、
それでも高卒認定をもらうための方法の1つに
十分なりうると思う。
個人的には中学卒業だろうが高校卒業だろうが、
社会に出てからの能力は変わらないと思うが、
それでも社会自体がそこを気にしているという一面はぬぐえない。
だから、そういった要望、高卒認定がほしいという気持ちは、
十分理解できるし、
せっかくそういった気持があるならば、
自己実現の1つの動機にすることは大いに賛成。
これは私の妄想にすぎないが、
佐久穂町の全体に・・・そう、子どもたちだけでなく、
子育てしている30代・40代・50代も、
これからの人生を深く考えている高齢者の方も、
学習をするということを、
意識し実行していける雰囲気が満ち溢れるようにしたいなぁ。
明日、6月定例会採決・閉会
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