佐久穂町は新庁舎建設を決めて、
それにむけての補正予算が12月定例会で提出されている。
新庁舎建設委員会によって建設場所も、
現在の役場である佐久庁舎南側にある駐車場のところに、
新築する案が決定された。
以前、佐久穂町から庁舎のあり様などについてのアンケートがきたとき、
恥ずかしながら、はじめて真剣に考えたのを思い出す。
町が大型の施設をつくるということ、
町の地形や歴史、
これからの佐久穂町の姿・・・。
自分の子どもたちが、佐久穂の子どもたちが、
これからの人生で長く関わっていくであろうこの場所・・・。
そのとき、つまり何年か前に私が思ったのは、
佐久西小学校跡地への庁舎統合移設がよいのでは?ということ。
理由はいくつかあるが、私の中で一番の理由は、
防災拠点としての町施設の配置だ。
今後どんな災害に襲われるかわからないが、
今、考えられる現実的な災害は千曲川の氾濫。
防災対策の中心が新庁舎になるのは明白なので、
当然、浸水対策を施すだろうが、
私の問題点はそこではなく、千曲川の増水によって、
蝶の羽根を広げたような形の佐久穂町の、
ちょうど真ん中あたりで、
千曲川によって東と西に分断されてしまうということだ。
その際、川西で旧佐久西小学校新庁舎と千曲病院で、
また川東で茂来館と佐久穂小中学校で、
2つの防災拠点を運営べきだと、当時は思ったのだ。
これはもちろん当時、思いついだだけのこと。
現実的には、他にも色々な要因があるわけで、
それを知らないわけだから、当時は考えが浅い。
それに、私をはじめとした住民が最も気にしている、
建設費用についてを考えると、
合併特例債が使えるかどうかは大問題で、
合併特例債の期限を考えると、
佐久西小学校改築案はちょっと難しい。
・・・もっともつい先ごろ、
自民党が合併特例債の延長を考えているというニュースがあった。
これが延長されるとなると、
佐久西小学校改築案の1つの心配事が外れるわけだが・・・
まぁ、それはそれとして・・・。
もう決まったことだからね。
話が長くなってしまった・・・
本題は私が昔どう考えていたか?ではない。
今、私が思う、新庁舎についての考え方だ。
町にとっての庁舎というものは、
やはりある意味でシンボリックでなければならない
と私は思っている。
と、同時に町の職員が働く場所でしょ?という町民の皆さんの考えも共感する。
佐久穂町の象徴的な建築物は佐久穂小中学校であると、
町長が思っていることについては強く同意する。
で、シンボリックでなければならないのは事実だが、
私がここで考えているのは、
シンボルはハードだけに限らないということだ。
むしろ今の時代に必要なのは、ハードよりもソフトだ。
その考え方からすれば、
新庁舎はその町政のあり方、つまりソフトの面から、
シンボリックな存在にすることは可能だと思うのだ。
事務的機能を充実させた上で費用を減らす。
それこそ、
町民の皆さんが集う場所にこそ、できるだけお金をかけます!
という主張を、佐久穂町の庁舎建設に形として表すことで、
佐久穂町という町のあり様を世の中に示すことができるのでは?と、私は思うのだ。
たとえば、極論をいうと、
来客に向けての応接室や会議室は充実さるが、
町長室は作らない・・・とか。
町民にはゆったりと座ってもらって書類を書くスペースを作るとか、
町民が相談事で訪れた際は1階にある個別ブースに案内して、
そこへ職員が出向いて対応する・・・とか。
あくまでも極論。
だけど、そういった方針で町としてのあり様を示していけば、
それは建物の簡素化にあらわれてくるだろうし、
それがむしろ佐久穂町のシンボルになりうるのでは・・・。
こんなことを最近では考えている。
そして逆説的だけど、新庁舎をそういった箱物と規定すれば、
佐久穂小中学校はともかく、
茂来館に対して、もっと付加価値がつけれるようになるのでは?
とも思う。
ぜひ、佐久穂町の行政には、
新庁舎は、建物の存在感(ハード)としてだけでなく、
姿勢(ソフト)を示す手段であるということを意識して貰えればと思う。
本日委員会総括
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