今までそれほど気にしていなかったが、
ここ数日のアメリカ大統領選挙を見て、
アメリカというのは、
是か非かの勝負とか
贔屓への感情移入が好きなんだろうなぁ
ってヒシヒシと思う。
今まで私が生きてきた49年間に、
何回もアメリカ大統領選挙があったとは思うが、
私の年齢がそれ相応になったのか、
アメリカ大統領選挙を報道する機関が増えたのか・・・
はたまたインターネットやデジタル端末の普及のおかげか・・・
これほど興味をかきたてることは今までなかった。
おそらく拮抗しているという理由もあるだろうが、
本当に今回のアメリカ大統領選挙は見ていてドキドキする。
まず、最初に断っておきたいのは、
私個人はトランプ氏・バイデン氏や共和党・民主党への、
政治的傾倒はあまりないということ。
日本への影響を気にすることはあるが、
他人と過去は変えられない
を、信条としている私にとっては、
アメリカの国民が、
どういった政治的見解をもつ人物を大統領に選んだとしても、
それはそれで、
受け入れざるをえない一択なのは、
至極当然のことだと私は思うわけだ。
というわけで、
今回のアメリカ大統領選挙を見ていて興味深いのは、
まず選挙制度。
以前はこの選挙方法・・・不思議でならなかったが、
アメリカにとっての国とは各州なんだなぁ
という実感を今は持つようになっている。
選挙人とよばれる各州の持つポイントのようなものも、
今となっては、連邦議会の議員数なのだと理解できる。
そんな選挙制度で特に面白いのは、
ほとんどの州で選挙人ポイントを、
選挙の勝者が総取りするシステムを採用している点。
まさに、あれかこれかの2択を好む、
アメリカの遺伝子が見られるような気がする。
日本で、これに類する選挙制度をとった場合、
各都道府県はおそらく、投票率分割方法を採用するのではないかと思う。
確証も論拠もないが、
少なくとも私の印象の中では、
これは日本人の多選択肢を好む傾向なのだと思っている。
さらに興味深いのは、
あれかこれかの2択に対して、
アメリカの人は、きっちりとカラーを決めてくる傾向があること。
こんなに各州で、投票数って拮抗するものか?
と不思議に思うぐらい、
きれいに2極分化されるということ。
善と悪なんて価値観は、宗教の中にはあったとしても、
他の面では希薄なのがアメリカなんだろうと改めて感じる。
いや、ちがうか・・・
きっと、
力があり、勝者足り得たほうが是で、
負けた方は否という感覚なのだろうな。
その勝敗への価値というものが、
アメリカの中で大きなウエイトを締めているに違いない。
そしてきっとアメリカの歴史そのものが、
そういった価値を刻みつけてきているのだろうと思う。
その原点は、自分たちの権利を勝ち取った
独立戦争に起因するのかもしれない。
そして逆にその価値観が、
アメリカにもたらした最大の危機というのが、
南北戦争なのではないかと思う。
今でもアメリカでは、南北戦争を英語で、
Civil War と呼ぶ。
civil は市民、war は戦争。
civil war で、一般名詞としての内戦。
それを大文字を使うことで、固有名詞としている。
それほどアメリカにとって南北戦争は、
衝撃的な歴史的危機だったのだろう。
今回とて、南北戦争ほどではないが、
各地で、トランプ氏・バイデン氏両陣営の支援者による
小競り合いや対立、さらには法的闘争まで起こっている。
都市部のお店によっては、
暴動によるガラスの破損や盗難などを恐れて、
板でかこうところも多いというニュースを聞いた。
当の本人たちはきわめて真剣なのだろうが、
やっぱり私は好まない。
どうやら私はそういった遺伝子は持ち合わせていないようだ。
むしろ、市民に迷惑をかけたり、
対立を誇張してマウントを取りに行ったいるする思考の人物を、
国のトップに据えることの恐怖すら感じるのだが・・・。
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