6月6日、6月定例会が開会された。
認定1件、承認が5件、議案が9件、報告2件。
今回の記事は
認定1件の佐久穂町立千曲病院の決算について・・・
というより、
そこに出てくる用語の意味についての
解説に挑戦!
現実的な数値を最初に紹介。
千曲病院の収支については、
収益的収入額が1,630,862,851円
収益的支出額が1,694,222,143円で、
63,359,292円の赤字。
ちなみに収益的というのは、
その1年の収入と支出の会計部分と考えていい。
資本的収入額は121,917,000円で、
資本的支出額は216,855,719円。
94,938,719円の赤字・・・ということになりそうだが、
そこは内部留保資金で補てんすることなる。
はい。
このあたりで全くわからなくなるわけだ。
まず、資本的収支という用語がわからん。
ざっくりいうと、
収益的収支が1年のお金の出入りであるのに対し、
資本的収支というのは、
長期的に価値を持つもののお金の出入り・・・
といえばいいのかな?
建物とか機材とか複数年にわたるものの会計だと考えればいい。
説明しておいて、
やっぱりしっくりこないので、
誤解をおそれず、
ざっくりとたとえ話をしてみたい。
私が、この1年間について、
8000円の収入・10000円の支出があったとする。
これが収益的収支で、しかも2000円の赤字となる。
もっとがんばって商売しろよってことになる。
でも、実はこの支出10000円の中には、
本当はお金を支払っていない支払いが、
こっそり1000円分ある。
それがいわゆる減価償却費というもの。
5年前に5000円のすんごい機械を、
清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入していて、
さすがに金額が高いので、
5年間で5000円、つまり1年間で1000円を使っていくという
会計上の計算にしようと・・・。
だからこの1年に関しては、
5年前に5000円を使って機械を買ったんだけど、
ローンを払っていくかのように1000円を支払ったことにする。
だから会計上は1000円支払っているけど、
現実的には1000円を支払っていない。
ありていに言うと、1000円が浮いている状態。
実はこの状態を、購入以降5年間続けていたとする。
となると5年間で5000円が浮いている状態になる。
これを内部留保資金という。
卵が先かにわとりが先か・・・
みたいなことになってしまっている気もするけど。
で、今年はその機械も古くなってきたので、
最新鋭で10年ぐらい使える、
しかも前よりもお安い4000円の機械を買うことにした。
妻に頭を下げて、購入資金の一部として1000円をもらった。
で、4000円の機械を買う。
3000円足りない!
仕方がないから、
ためてあった浮いた5000円のうち、
3000円を引っ張り出してそれに当てることにした。
このときこの機械は長期的に使うものだから、
資本的収支の扱いになる。
その収支は、
妻からもらった1000円の収入に対し、
機械を購入した4000円の支出となり、
やはり3000円の赤字となる。
と、なるわけだが、
その3000円の赤字は実は自分のお金で補っている。
これが内部留保資金で補てん。
そしてたぶん来年からは、
10年使える機械を4000円で買ったので、
1年間400円の減価償却費となり、
それが1年に400円浮く形となって、
内部留保資金に組み込まれることになっていく。
と、まさに卵とにわとり。
あまりにもざっくりすぎる説明だけど、
まぁこんな感じだと思う。
どうしても専門家のみなさんは、
あれやこれやを考えてしまうようで、
ここまでざっくりと切り捨ててしまう説明はやりづらいと思う。
まぁ、だから私のような教育関係の人間が、
極端にまで枝葉を切り落としてわかりやすくする、
という役割を担うことになる。
一概には言えないのは承知のうえで・・・。
千曲病院が経営する団体としてうまくいっているかどうかを、
本当にそれこそザックっと見るのであれば、
収益的収支の赤字具合を最初に見ればいいと思う。
わかりやすくするために桁を下げて考えると、
16300円の収入で16900円の支出。
赤字は600円。
と、いった現状であるといえる。
この赤字である600円を、
行政サービスの一貫だから許容範囲と考えるか、
もっと収入を上げていくべきだと考えるか・・・。
行政サービスというのは実に難しいものだな。
本日、6月定例会開会日
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