前回に引き続き4回目。
今回も佐久穂町の人口ビジョンをもとに、
佐久穂町に限らず田舎の人口について考えてみる。
特に今回は主に高校卒業後に焦点を当てようと思う。
いわゆる社会動態というものに関して。
いきたい。
まずは、佐久穂町人口ビジョンの続きを・・・。
ご存知の通り佐久穂町には、高等学校がない。
想像の範囲を出ないが、
すでに高校生の頃から・・・
つまり大人ヘ向かう愛郷心を養う大事な時期に、
彼らは佐久穂町に日中いない。
つまり活動のほとんどが佐久穂町以外で行われ、
佐久穂町に帰宅後、
佐久穂町以外の人とオンライン上でコミュニケーションをとる。
相手が佐久穂町の人であったとしても、
彼らの意識は佐久穂町にあるのではなく、
まさにインターネット上つまりオンラインにある。
ただでさえ、青年期で家庭への帰属意識が薄れているのに、
環境はそれを加速するに十分な状態である。
ましてや、さらに大学や専門学校に行く場合は、
その状況に加え、実際に生活の拠点を移動させることになる。
特に大学の場合は、
それこそ学生が集まるわけで、
学生にとって過ごしやすい町へと引っ越すわけだから、
故郷や家庭は、遠い空の下の存在となってしまう。
というか・・・それが今の世ではまっとうな成長過程であるといえる。
今の世じゃなくてもそうか・・・。
さらに高校を卒業して就職した人たち・・・
もしくは大学や専門学校を卒業して地元に就職した人たち・・・
結婚をして新しい家庭を気づいた人たちは、
社会的な利便性を求めて、
地元であったとしても、お隣の佐久市に居を移すようだ。
むしろその人数が思ったよりも多いという資料に、
逆に驚きを感じる。
しかしながら、この動きを止めることは、
簡単だとは思えない・・・というより不可能に近い。
高校もない、大学・専門学校もない・・・
就職すべき企業も少ないし、
仮に佐久穂町にある企業に就職したとしても、
生活の利便性や独特の田舎の煩わしさを嫌って、
わざわざ佐久市に住む人だっている。
佐久市の企業に就職した人は、
もちろん佐久穂町に住んで通勤する人もいるだろうが、
高校で佐久市に通っていた人なんかは、
高校生活の利便性から佐久市を選択するのは当然といえる。
かように、すでに人の思いに抗うことは難しい。
これは別段、佐久穂町にかぎったことではない。
というか、町村の基本的な状態であると言ってもいい。
となると、当然ながら人口減少は止められない。
社会生活そのものがジリジリと支障がでてくるのは否めない。
こうなると、
もはや国の政策によって根本的な改善をする以外にない。
考えられるのは、
人は確保できなくとも、
お金を確保するというもの。
ふるさと納税のように寄付ではなく、
基本的に所属している市町村に納税する・・・
つまり本籍地への納税、
もしくは本籍地と住民票地への納税の折半・・・。
いや・・・それすら効果の程には自信がないわけだが・・・。
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